「明日から、また仕事か……」
休みが終わる頃になると、急に気持ちが重くなる。
朝、目が覚めても布団から出たくない。
会社へ向かう電車の中で、
「仕事に行きたくないな」
と考えてしまう。
そんな経験はありませんか。
私はあります。
今はほとんどありませんが、小学校教員として働いていた頃には、毎日のように仕事へ行きたくない、地獄のように感じていた時期がありました。
当時の自分を振り返ると、いろいろな原因があったと思います。
ただ、その中の一つとして今感じるのは、
「自分は何のために、この仕事をするのか」
という、自分なりの目的が定まっていなかったことです。
仕事に行きたくない。
仕事が面白くない。
何のために働いているのか分からない。
そんなとき、一度見直してほしいものがあります。
それが、
「どんな心で、仕事に向き合うのか」
というマインドセットです。]
目次
■「仕事=やらされるもの」になると苦しくなる
マインドセットという言葉を聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
私はシンプルに、
「どんな心で、その仕事に向き合うのか」
ということだと考えています。
会社や組織に雇われて働いていると、いつの間にか仕事が、
「給料をもらうためにやるもの」
「上司から言われたことをやるもの」
「今日も問題なく終わればいい」
というものになってしまうことがあります。
もちろん、生活のために働くことは大切です。
私たちは生活していかなければなりませんし、給料を受け取ることも仕事の大切な目的の一つです。
でも、それだけになってしまうと、
「自分は、この仕事で何をしたいのか」
という自分自身の目的が抜け落ちてしまうことがあります。
すると仕事は、
「自分がやること」ではなく、
「やらされること」
になっていく。
指示されたからやる。
怒られないためにやる。
給料をもらうためにやる。
時間が来るまでやる。
これだけになれば、仕事に手応えを感じることが難しくなるのも当然ではないでしょうか。
■仕事のマインドセットを変える「誰の、どんな役に立ちたいのか」
そこで一度、自分に問いかけてほしいことがあります。
「自分は、誰の、どんな役に立ちたいのか?」
スピーチ革命塾では、話し方の土台となる「心のフォーム」の一つとして、
「プレゼントマインド」
という考え方を大切にしています。
人前で話すときに、
「自分がどう見られるか」
ばかりに意識を向けるのではなく、
「目の前の相手に、何を届けたいのか」
へ心を向けるという考え方です。
私は、この考え方は仕事にもそのまま使えると思っています。
例えば、
「給料をもらうために、今日も仕事へ行く」
だけではなく、
「今日は、この人の役に立つために自分の力を使ってみよう」
という目的を一つ加えてみる。
営業なら、お客様の困りごとを解決する。
事務の仕事なら、次に仕事をする人が進めやすいように整える。
管理職なら、部下が安心して挑戦できる環境をつくる。
同僚が困っていたら、自分にできることを一つ考える。
仕事によって相手も、届けるものも違います。
でも、
「自分は何をもらえるか」
だけではなく、
「自分から、何を届けられるか」
へ心を向けてみる。
これが、仕事におけるプレゼントマインドです。
■同じ仕事でも「何のためにやるか」で見えるものが変わる
私が教員だった頃であれば、
「今日も授業をしなければならない」
と思って教壇に立つこともできます。
でも、
「目の前の子どもに、勉強って面白いと思ってもらいたい」
「安心して自分を出せる居場所をつくりたい」
「この子に『できた』という喜びを感じてほしい」
という目的を持って授業に向き合えば、同じ45分でも意味が変わります。
子どもの表情を見るようになる。
「ここで分からなくなったのかな」と考える。
説明の仕方を工夫する。
声のかけ方を変える。
どうすれば、この子に届くだろうと考える。
つまり、
目的が変わると、意識の向けどころが変わり、行動まで変わるのです。
これは、どんな仕事でも同じだと思います。
「誰の、どんな役に立ちたいのか」
ここが定まると、
「この人は何に困っているんだろう」
「もっと分かりやすくするには、どうすればいいだろう」
「自分にできることはないだろうか」
と、自分から考え始めます。
仕事が「指示を待つ時間」から、
「自分の力を使う時間」
へ少しずつ変わっていくのです。
■仕事は「楽しいから本気になる」だけではない
仕事に対して、
「楽しくないから、やる気が出ない」
と思うこともあるでしょう。
もちろん、本当に自分に合わない仕事もあります。
職場との相性もあります。
ただ、私はもう一つの順番もあると思っています。
「楽しいから、本気で取り組める」
だけではありません。
本気で誰かの役に立とうとするから、仕事に面白さが生まれてくることもある。
目の前の相手のために工夫する。
昨日より少し分かりやすくする。
困っている人へ声をかける。
自分で考えて動いてみる。
それによって誰かから、
「ありがとう」
「助かったよ」
と言ってもらえる。
すると、
「自分の仕事にも、こんな意味があるんだ」
「自分にもできることがあるんだ」
という手応えが生まれます。
仕事の楽しさは、最初から与えられるものだけではありません。
自分の向き合い方によって、後から見つかる楽しさもあるのだと思います。
■「ライスワーク」を「ライフワーク」に近づける
生活のため、ご飯を食べるために働く。
こうした働き方を「ライスワーク」と表現することがあります。
生活のために働くこと自体は、決して悪いことではありません。
でも、そこに、
「自分は、この仕事を通して何を大切にしたいのか」
「誰の、どんな役に立ちたいのか」
という自分自身の思いが加わると、仕事と自分の人生が少しずつつながってきます。
私はこれを、
「ライスワークから、ライフワークへ近づいていく」
と考えています。
これは、
「今すぐ転職しなさい」
「好きなことを仕事にしなさい」
という話ではありません。
今の仕事の中にも、
「この人のためなら、もう少し頑張りたい」
「この仕事だけは大切にしたい」
「こういう価値を届けたい」
というものがあるかもしれません。
そこを見つけていく。
給料を受け取るだけではなく、
「自分は、この仕事を通して何を届けるのか」
という自分なりの意味を持ってみる。
それだけでも、仕事との向き合い方は変わってきます。
■ただし「仕事に行きたくない」を心だけの問題にしない
ここは、とても大切なことなのでお伝えしておきます。
仕事に行きたくない原因が、すべてマインドセットにあるわけではありません。
職場の人間関係。
長時間労働。
仕事量。
ハラスメント。
自分には合わない仕事内容。
家庭の事情。
心や体の疲れ。
さまざまなものが関係していることがあります。
ですから、明らかに疲れ切っているのに、
「自分のマインドセットが悪いんだ」
と無理やり自分を奮い立たせる必要はありません。
休むことが必要なときもあります。
環境そのものを変えた方がいい場合もあるでしょう。
一人で抱え込まず、周囲や専門的な支援を頼った方がいいこともあります。
マインドセットは、つらい環境に耐え続けるためのものではありません。
そのうえで、
「環境だけが原因ではなさそうだけれど、毎日仕事がつまらない」
「ただ義務として仕事をこなしている」
「何のために働いているのか分からなくなっている」
と感じているのであれば、
一度、自分の仕事に向き合う心を見直してみる価値はあると思います。
■仕事でも大切なのは「心のフォーム」
私はスピーチ革命塾で、なぜこれほど「心」を大切にしているのか。
それは、話し方も仕事も、表面に出てくる行動の奥には、
「どんな心で、それをしているのか」
があると考えているからです。
話し方であれば、
「失敗したくない」
「自分をよく見せたい」
「緊張していることを隠したい」
ということだけに心を奪われていると、目の前の相手に十分な意識を向けにくくなります。
仕事でも、
「怒られなければいい」
「自分さえ困らなければいい」
「早く時間が過ぎればいい」
だけになってしまえば、目の前の人や仕事に心を向けることは難しくなります。
だから、まず心の土台を整える。
スピーチ革命塾で大切にしている「心のフォーム」は、
「自分に正直に、相手に真心を込めて向き合う」
という心の在り方です。
仕事がつらいなら、つらい自分まで否定しない。
「自分は今、しんどいんだな」
と正直に認める。
そのうえで、
「それでも今日、自分は誰に何を届けたいのか」
を考える。
無理に前向きな自分を演じるのではありません。
正直な自分で、今できることに心を込める。
それも、心のフォームの実践だと思っています。
■仕事に行きたくない日に、まず一つ考えてほしいこと
もし明日の朝、
「仕事に行きたくないな」
と思ったら、無理やり、
「仕事は楽しい!」
と思い込む必要はありません。
その代わり、出勤する前に一つだけ考えてみてください。
「今日は、誰の、どんな役に立とうか?」
そして、
「そのために、自分が今日できることは何だろう?」
と考えてみる。
大きなことをする必要はありません。
いつもより分かりやすく説明する。
困っている同僚に一言声をかける。
部下の話を、今日は最後まで聞いてみる。
次の人が仕事をしやすいように、机や資料を整えておく。
お客様の話を、いつもより丁寧に聞く。
一つでいいんです。
そして、一日の終わりに、
「今日は誰の役に立てただろう」
と振り返ってみる。
「仕事が楽しかったか」だけで一日を評価するのではなく、
「自分は今日、何を届けられたか」
という視点でも振り返ってみてください。
少しずつ、仕事の見え方が変わってくるかもしれません。
■仕事の意味は、自分でもつくっていける
会社が、自分に仕事の意味を与えてくれるとは限りません。
上司が、毎日やりがいを与えてくれるわけでもありません。
もちろん、職場環境は大切です。
でも同時に、
「自分は、この仕事にどんな意味を持たせるのか」
という部分は、自分自身で考えることもできます。
誰の役に立ちたいのか。
何を届けたいのか。
どんな自分で仕事に向き合いたいのか。
そこに自分なりの答えが生まれると、仕事は単なる「やらされるもの」から少しずつ変わっていきます。
マインドセットが変われば、見るものが変わる。
見るものが変われば、行動が変わる。
そして行動が変われば、仕事の中で得られる経験も変わっていきます。
話し方も、仕事も、まずは向き合う心から。
明日の仕事に向かう前に、ぜひ一度だけ自分に問いかけてみてください。
「今日は、誰の、どんな役に立とうか?」
そこから、小さな一歩を始めてみてください。
今日のまとめ
・「仕事に行きたくない」と感じること自体を、否定する必要はない
・仕事が「給料のため」「言われたからやる」だけになると、自分自身の目的を見失いやすい
・「誰の、どんな役に立ちたいのか」を考えることが、仕事におけるプレゼントマインド
・目的が定まると、自分から考え、工夫し、行動しやすくなる
・仕事は「楽しいから本気になる」だけでなく、誰かの役に立とうと本気で取り組む中で楽しさが生まれることもある
・職場環境や心身の疲れなどの問題まで、マインドセットだけで解決しようとしない
・明日の仕事では「今日は誰の、どんな役に立とうか」を一つ決め、具体的な行動にしてみる
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スピーチ革命塾では、話し方のテクニックだけではなく、その土台にある「心のフォーム」を大切にしています。
周囲からどう見られるかだけに振り回されず、今の自分に正直になる。
そして、
「自分は何のために話すのか」
「目の前の相手に何を届けたいのか」
という目的を持つ。
この心の土台は、人前で話す場面だけではなく、仕事や人間関係にもつながっています。
人前で緊張すると自分を見失ってしまう。
仕事でも周囲の評価に振り回されてしまう。
自分なりの軸を持って、人や仕事に向き合えるようになりたい。
そんな方は、スピーチ革命塾の無料相談や体験教室にお気軽にお越しください。
話し方を入口に、
「自分はどんな心で、人や仕事と向き合いたいのか」
という土台から、一緒に整えていきましょう。