話し方の土台 心のフォームとは
はじめに
人前で話すことに悩んだとき、
多くの人はまず「話し方」を何とかしようとします。
話し方の本を読んだり、
テクニックを学んだり、
緊張対策を調べたり。
それでも本番になると、
頭が真っ白になったり、
思うように話せなかったりする。
それは、
あなたの努力が足りないからではありません。
問題は、
話し方の前にある「土台」にあります。
話し方の前に、整えるべきもの
どれだけ技術を学んでも、
話す瞬間の心の状態が崩れていれば、
その力は再現できません。
この教室では、
話し方を磨く前に、
“「話すときの心の状態」そのものを整えることを大切にしています。
その土台となる考え方を、
私は「心のフォーム」と呼んでいます。
自己一致 × マインド
スポーツでも、
フォームが崩れたまま練習を続けても、
本番では力を発揮できません。
話し方も、まったく同じです。
どれだけ話し方を学んでも、
“話す瞬間の心の状態”が崩れていれば、再現できない。
この教室が最初に整えるのが、
話すときの心の土台=心のフォームです。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、
本質はとてもシンプル。
心のフォームとは、
次の2つが同時に成立している状態を指します。
① 自己一致
― 緊張している自分とズレていない状態 ―
あがり症の方が崩れるとき、
必ずここにズレが起きています。
✔ 緊張しているのに「緊張してはいけない」と思っている
✔ 不安があるのに「堂々としなきゃ」と自分を作っている
この瞬間、
心と行動が分断されます。
つまり、自己不一致の状態です。
その結果、
✔ 頭が真っ白になる
✔ 声が震える
✔ 体が言うことをきかなくなる
自己一致とは、
緊張を消すことではありません。
✔ ドキドキしている
✔ 手が震えている
そんな自分を
「ダメだ」と否定せず、
「あ、今緊張している自分が確かにいる」
と、そのまま認めた状態で立つこと。
弱さを隠さない。
抑えない。
なくそうとしない。
どんな自分でも、ここに立っていいと思えている状態。
これができた瞬間、
心と体は同じ方向を向き、
逆に、心は安定し始めます。
② マインド
― 意識が「自分」ではなく「相手」に向いている状態 ―
ただし、
自己一致だけでは、まだ足りません。
なぜなら、
意識が「自分」に向いたままだと、
人は必ず固まるからです。
✔ 上手く話さなきゃ
✔ 変に思われないかな
✔ 評価はどうだろう
この状態では、
頭の中は“自己監視”でいっぱいになります。
そこで必要なのが、マインド。
心のフォームにおけるマインドとは、
意識の向きのこと。
「自分がどう見られるか」から
「相手のために、何ができるか」へ。
✔ この一言で、相手を安心させたい
✔ この話で、相手の役に立ちたい
意識が相手に向いた瞬間、
不思議なほど緊張は弱まります。
人は、
自分を見ているときに一番緊張し、
相手を見ているときに一番安定するからです。
自己一致 × マインド = 「心のフォーム」
✔ 緊張している自分とズレていない(自己一致)
✔ その上で、意識が相手に向いている(マインド)
この2つが同時に成立した状態。
それが、
**話し方の土台「心のフォーム」**です。
この状態では、
✔ 緊張はある。でも自分を否定していない
✔ 周りの評価より、「相手のために話す」ことに集中できている
✔ だから、本番でも崩れても立て直せる
緊張してもいい。
不安になってもいい。
自信がなくたっていい。
それでも、
相手のために、まっすぐ言葉を届けられる。
そして何より、
この状態は、何度でも再現できる。
これが、
あなたが身につけていく
心のフォームです。
心のフォームが整うと、実践が変わる
心のフォームが整った状態で人前に立つと、
これまでとはまったく違う感覚で話せるようになります。
なぜなら、そこには
自分の中に「信じられる話し方の軸」があるからです。
だから、ブレない。
乱れない。
迷わない。
その状態での実践は、
「心の中に迷いをもちながら話す練習」ではなく、
**「自分を信じて話せる練習」**になります。
だから、成功体験が確実に積み上がる。
これが、
あがり症をメンタルから根本的に変えていくプロセスです。